タクシー業界の歴史


日本におけるタクシーの歴史は1912年(大正元年)から始まります。
この年に、東京・銀座にて日本で初めてタクシーが走りました。
1959年、神風タクシー(無謀な運転を行うタクシー)などの問題の対策から、個人タクシーが登場しました。

この時期のタクシー業界は、自由放任主義がもたらした結果、無秩序な競争によって多くの国で乗客の取り合いや無謀な運転、果ては業者同士の抗争までを生み出し、社会問題化しました。
これに対処するため、1930年代東京をはじめとする大都市、ニューヨーク、パリ、ロンドンで相次いで行政による規制の動きが広まりました。
主な規制として、総台数規制や運転手の資格制度の導入などが行われました。
このような規制によって、タクシー業界の基盤を安定させて、誰もが安心して利用できるように目指していったのです。

この流れが最初に変わったのが、1960年代の後半である。
戦後のモータリゼーションによって自家用車が急増し、特に都市部で交通渋滞が深刻になりました。
渋滞によって、時間だけを費やし、走行距離が伸びずにいました。
当時はタクシー運賃は距離のみの請求だったため、運賃収入が低下し、経営を圧迫する問題となりました。
それに加えて燃料の高騰もあり、事業所やドライバーは危機的状況を迎えることとなりました。
運賃の収入不足による労働者への低賃金や長時間労働などが強いられ、その結果、乗務員の離職率が高くなり他産業への流出を招く深刻な状況となりました。

このような事態から日本では、利用者へのサービス向上で理解を求めながら、運賃値上げでタクシー運転者の待遇改善の原資を生み出す道が、政管労使の協議を通して選択されました。

1970年、大都市での運賃値上げの政府認可附帯条件に、給与引き上げなどの乗務員の待遇改善策が盛り込まれたのは、諸外国にはない特徴的なことであった。
今まであった賃金の問題、他産業と比べると低い賃金であったが極端な低賃金などによる、離職などは食い止められることとなりました。
同年、東京にタクシーのサービス向上のための「東京タクシー近代化センター(現 東京タクシーセンター)」が設立されました。
自動ドアやシートカバーのついた清潔感のある車内づくりの向上を図っていきました。
2002年、タクシー業務適正化臨時措置法がタクシー業務適正化特別措置法として恒久化されたことに伴い、同年4月1日、現在の名称に変更されました。

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