タクシー乗務員の働き方について労働時間や休憩時間
タクシードライバーという仕事は世間一般的にはとても大変な仕事だというイメージが強いです。深夜遅くまで車を走らせていることから休みが少ないのではという印象ですが、実際はそのようなことはありません。ここではタクシー乗務員の勤務形態や一日のスケジュールについて解説します。
タクシー乗務員のスケジュールについて
まずはタクシー乗務員がどのようなスケジュールで勤務しているのかを知るためにタクシー乗務員の一週間・一日の流れをチェックしてみましょう。タクシードライバーは一日通しで勤務する人と、昼間にのみ勤務する場合とがあり、昼間にのみ勤務する人の出社時間は通常のサラリーマンとほぼ変わりません。出社すると身だしなみなど実際に業務に入る前のチェックが入ります。車を運転するため、アルコール検査も毎回行います。この検査で反応があった場合、タクシーに乗ることができません。運転手と車両のチェックが終わり、注意事項や接客項目のチェックなどが終われば出庫して業務に入ります。
お昼の休憩時間はだいたい1時間から1時間半といったところが多いです。お昼の休憩が終われば午後の業務に入ります。そして日勤のみの場合は夕方には業務を終え会社に戻ります。会社に戻ったら売り上げを計算し、洗車して業務は終了です。一日通し業務の場合はそのまま深夜までの業務となります。午後以降の休憩は基本的に運転手が自由に取ってよいことになっています。一週間のスケジュールとしては日勤の場合は週に20日程度の勤務なのでだいたい週休二日、一日通しの場合は隔日勤務という形をとっています。タクシー乗務員は以上のようなサイクルで一週間の業務をおこなっているのです。
タクシー乗務員の労働時間について
タクシー乗務員の働き方についてですが、深夜まで必ず勤務しなければいけないのかというとそういうわけではなく、日勤のみで仕事をするという働き方ももちろん可能です。日勤の場合、出社時間は朝7時ごろか朝8時ごろとなっています。そして日勤のみの業務の場合は労働基準法の規則通り休憩時間を省けばおよそ8時間で業務が終了します。タクシードライバーに残業はないので昼間にのみ勤務する場合は仕事が終わってからのスケジュールが立てやすいこともあって、近年はシングルマザーの人や定年を迎えた高齢者がタクシー乗務員として勤務するケースが増えてきています。
一般的なタクシー乗務員の勤務形態は先ほど少し触れた「隔日勤務」と呼ばれる勤務形態をとっています。隔日勤務とは簡単に言えば仕事をするときは一日中仕事をする代わりに仕事をした翌日はまるまる一日休むといった勤務形態です。とはいえ、一日本当に24時間ぶっ通しで仕事をするというようなことはなく、最大で21時間程度としている会社がほとんどです。そして翌日は一日丸々休みとなります。タクシー乗務員の働き方について労働基準法に引っかかるのではという人も居ますが、隔日勤務の場合、変形労働時間を適用しているため違法ではありません。
タクシー乗務員のメリット
タクシードライバーとして働くことのメリットとしては意外にも休みが多いという点が挙げられます。世間一般的にはきつい仕事で休みが少ないように感じられますが実際には世間のイメージとは真逆です。隔日勤務で働けば一日仕事をすれば一日まるまる休めるわけですから、実質月の半分は休んでいるという計算になります。確かに一日中運転をするため仕事をしている間はハードですが、翌日は一日業務から離れるため心身ともに十分リフレッシュできます。これだけ休みが多いと趣味にも十分時間を割くことができるでしょう。
そして頑張れば頑張った分だけ見返りがあるというのもタクシー乗務員で働くことのメリットといえます。毎日努力を怠らずにお客さんをたくさん拾うコツを掴めば年収500万円以上稼ぐことも十分可能です。そして勤務中は一人なので人間関係に悩まされることがないというのもメリットの1つと言えますし、タクシー乗務員は定年までの年齢が通常の職種よりも遅いので長く働けるというのも大きなメリットと言えるでしょう。さらに何といっても今後更に必要とされる仕事だという点も大きいです。外国人観光客の増加や高齢化に伴ってタクシーの需要がさらに高まっていくと言われています。
転職に成功するために
これまでタクシードライバーの勤務形態について解説してきましたが、解説を見てタクシー乗務員として働くことに興味を持った人も居るのではないでしょうか。タクシードライバーへの転職に失敗しないために、タクシー会社選びはとても重要です。タクシー会社はどこも同じだと思っている人も多いかもしれませんが、タクシー会社によって年収に大きな差が生じます。タクシー会社を選ぶ際は誰でも知っているメジャーな会社を選ぶようにした方がいいです。知名度のない会社は顧客が少ないこともあってノルマなどが厳しい場合が多いです。
大手のタクシー会社ならば事故補償もしっかりしていますし、実際に業務をする前の研修もきめ細かくおこなわれるため、初心者でもスムーズに業務に取り掛かることができます。そしてタクシー乗務員として勤務するためには二種免許を取得する必要があり、そのための研修をタクシー会社側でおこなってくれる場合がほとんどですが、二種免許の研修を受けているときに日当を支払ってくれる会社は優良会社といって良いでしょう。またタクシー専門の転職情報誌などを細かくチェックすると、更に優良企業を確実に見分けることが可能です。