タクシー運転手に興味があっても、仕事の実態がわからないとなかなか転職に踏み切れないかもしれません。
タクシー運転手の仕事事情は地域によって少しずつ変わるため、転職を考えているときは働きたいエリアの情報を集めておきましょう。

ここでは、東京のタクシー運転手を取り上げて、メリットやタクシー業界の今後の動向などを解説していきます。

タクシー会社が多く集まる東京エリア

東京都は、全国でもとくにタクシー会社の数が多いエリアです。
日本の首都である東京には、ビジネスや観光などで国内外から多くの人が訪れます。

東京23区内には官公庁や企業のオフィスも集まっているため、タクシーの需要の高さでも東京都はトップレベルです。
このような事情があることから、東京都内にはさまざまなタクシー会社が軒を連ねています。

いわゆる大手と呼ばれるタクシー会社が多いのも、東京都の特徴です。
都内では、次のような特徴を持つタクシー会社が多い傾向があります。

運転手の平均年収が高い

大手と呼ばれるような東京のタクシー会社の場合、駅や病院、商業施設などに専用の乗り場を確保しているケースが少なくありません。
運転手はこのような乗り場を利用して半ば優先的に乗客を乗せられるため、歩合給が増えてより多くの収入が得られます。

専用の乗り場があると、流しで道路を走行する必要がなくなることから、仕事の回転率を上げて収入を増やすことも可能です。

給与保証がある

東京都のタクシー会社では、入社したばかりの運転手に数カ月間の給与保証をしていることが多いです。
仕事の要領が今一つ理解できていない新人の運転手は、歩合給が少ないのが一般的です。

しかしながら、給与保証がある会社なら新人でもベテランの運転手に近い収入を確保できる可能性があります。

福利厚生が充実している

福利厚生が充実しているタクシー会社が目立つのも、東京都の特徴です。
各種手当が完備されているのはもちろん、資格取得を支援する制度や研修制度などが用意されているケースもあります。

東京都のタクシー会社には、男女別の休憩室や託児所を用意しているところもあり、女性が安心して働ける環境も築かれています。

タクシー運転手に転職するメリット1「年収アップが期待できる」

東京都でタクシー運転手に転職をするメリットは、年収がアップする可能性があることです。
給与保証があるタクシー会社なら、転職した後の年収が転職前より上がることも十分に考えられるでしょう。

仕事のコツを覚えてしまえば、歩合給を増やして年収アップを目指すことも可能です。
タクシーを利用する人が多い東京都の場合、利用者のニーズを的確に把握してアプローチをすれば、順調に乗客を獲得できる可能性があります。

例えば、給与の単価が上がる深夜などを選んで仕事を請け負うようにするのもひとつの方法です。
東京の場合、仕事が終わった深夜にタクシーで帰宅をするビジネスパーソンも多く見られます。
こういった人たちをターゲットにして営業をすれば、順調に売上が上がる見込みがあります。

タクシー運転手に転職するメリット2「いろいろな働き方ができる可能性がある」

都内でタクシー運転手に転職する場合、さまざまな働き方が選べるのもメリットです。
東京都は、タクシーを利用する人のニーズにもバリエーションがあります。

役員付きの運転手や高齢者の送迎、子供の送迎などを担当する運転手を募集するタクシー会社もあるため、いろいろな仕事にチャレンジできる可能性が高いです。
都内では英会話で接客や案内ができる運転手を募集する会社も見られるようになっており、語学力が生かせる職場が見つかることも考えられます。

働き方の選択肢が多い場合、勤務スタイルもある程度自分で選ぶことができます。
例えば、役員付きの運転手は決められたスケジュールにしたがって仕事をするのが一般的です。
突然の呼び出しなどは少なく、予想外の残業が発生する可能性は低いかもしれません。

また、高齢者や子供の送迎なども、予約制で運行をするスタイルが主流です。
規則正しいペースで勤務をしたい人にとって、このような業務を担当する運転手の仕事はメリットがあります。

タクシー業界の今後の動向

タクシー業界では、今後の人手不足が懸念されています。
東京都の場合も例外ではなく、団塊の世代が75歳以上になる2025年以降はタクシー運転手の数が減って、中途採用などの募集が増える可能性があります。

タクシー業界の場合、65歳を過ぎても引き続きアルバイトなどの雇用形態で働けるケースが見られます。
ただ、75歳を過ぎるとこのような継続雇用も少し難しくなるのが実情です。

即戦力となる運転手をあらたに募集して人員を確保しようとするタクシー会社が増えれば、転職を希望する人にとっても有利な条件がそろうでしょう。

配車アプリやAIによる自動運転をはじめ、急速にIT化が進んでいるのも東京都のタクシー業界の傾向です。
このような傾向が進むと、タクシー運転手の働き方にも少し変化が表れる可能性があります。

介護タクシーやキッズタクシーといったホスピタリティを提供する運転手のニーズが増えることも、タクシー業界で予想される今後の動向です。