転職は、慎重に行うべきものです。職種や年齢などによって、転職が難しい業界もあり、必ずしもうまくいくとは言えません。そのような転職事情の中で、タクシー乗務員への転職は比較的容易で、仕事内容や職場環境の面からみてもおすすめの転職先といえます。

転職先としてタクシー乗務員がおすすめの理由と、タクシー乗務員になる際の適性について紹介します。

年齢・経験不問で転職できる

タクシー乗務員への転職は、他の職種・業界への転職に比べて失敗しないといわれています。これは、タクシー業界の特徴のひとつで、年齢や経験不問で転職をすることができることが関係しています。タクシー乗務員は、中年以降の高齢で、街の道をよく知り、経験豊かな人しか満足に稼ぐことができない難しい仕事であると考えている人もいますが、そのようなことはありません。

タクシー乗務員の中には、20代の若者から高齢のドライバーもいれば、子育て真っ最中の女性も働いており、様々な人々が活躍できる仕事です。年齢・経験が不問で転職しやすくても、仕事に慣れるまでは金銭面でも肉体的にもつらいのではないかと不安を抱える人も多いですが、そのようなこともありません。

多くのタクシー会社には、初めてタクシー乗務員となる人に向けて、しっかりと研修を実施するほか、給与保証などの制度を設けています。タクシー乗務員として働いた経験がない人であっても、どのようにして働けばタクシー乗務員として稼ぐことができるのかを、周囲のタクシー乗務員などから学ぶことが可能です。

また、給与保証があることで、研修期間中も安心して学ぶことに集中することができ、研修が終了した後でも、自分のペースで仕事になじむことができます。無理をせずに働くことができるため、長く働き続けることができることも、タクシー乗務員への転職が失敗しないといわれている理由のひとつです。

観察力があり気配りができる

タクシー乗務員への転職が、経験や年齢が不問であるため比較的容易にできるといわれていても、どのような人であってもトップクラスのタクシー乗務員へとすぐになることができるというわけではありません。タクシー乗務員の適性というものがあり、それが全くなければ、タクシー乗務員として働くことが苦痛となり、続けていくことが難しいこともあります。タクシー乗務員の適性のひとつとして、観察力があり気配りができるという点があげられます。タクシー乗務員は、店舗を構えてそこに訪れる客を待つというような働き方ではありません。自分で積極的に乗客を見つけなければなりません。

歩行者や街の様子に気を配り、少しの変化にも気が付けるようになれば、乗客をスムーズに乗せることができるようになります。また、乗客の些細な変化に気が付くことができなければ、快適な空間を作り出すことができず、乗客の人気が下がってしまう可能性も高いです。タクシー乗務員には、高いコミュニケーション能力・話術が必要だと考えている人が多く、このことから自分にはタクシー乗務員の適性がないと感じる人も多いですが、不安に感じる必要はありません。タクシー乗務員に面白い話を求めている乗客は少ないです。それよりも、必要な時に必要なことを話して、乗客の状況を把握して快適な空間を作り出すことが求められます。

この要望を満たすためにも、観察力があり、気配りができることが必要となります。

ひとりで過ごすことが苦ではなく自己管理にたけている

タクシー乗務員の適性のひとつとして、一人で過ごすことに苦痛を感じることなく、かつ自分だけで自己管理をしっかりと行うことができることがあげられます。基本的にタクシー乗務員の仕事は、一人で過ごすことが多い仕事です。乗客が乗っていない時間帯は、乗客を探して街の中を走っていたり、自分で一日のスケジュールを立てて休憩を入れたりしなければなりません。会社の中で大勢の従業員とともに協力しながら仕事をするという、おおよそのサラリーマンの働き方とは異なります。一人で働いていると、仕事に集中することができない人や退屈に感じてしまう人にはあまり適性がありません。

また、一人で働くことになるからこそ体調をはじめとして自分の状態を自分でしっかり管理することが必要です。乗客と二人きりの際や、一人で乗客を探しているときに体調を崩してしまうと、売上を稼ぐことができないほか、会社の評判を落とすことにもなりかねません。長時間車に乗り続けているとストレスがたまることもあり、それらを発散することができずにイラつきながら仕事をすることはおすすめできません。さらに、タクシー乗務員は、何よりも法令を遵守することが求められます。一人でだれも見ている人がいないからといって、おろそかにしてはならないものです。これらをしっかりと守り適切に業務ができるような自己管理の高さが必要です。

ストレスに強く向上心がある

タクシー乗務員の仕事は、1回の拘束時間が15時間ほどと長時間に及びます。一人で長い時間を働き続けることはストレスとなることも多いため、このストレスを乗り越えて、かつ稼ぐために向上心を持っているということが、タクシー乗務員に必要な適正といえます。肉体的にも精神的にもストレスのたまる環境の中で、安全運転を心がけなければなりません。

また、乗客の中には酔っぱらっている人などもいて、時に理不尽な対応を取られることもあります。これらのストレスにも適切に対応することが求められます。

基本的にタクシー会社は成果報酬を取り入れています。一人で働いているため、どのようにすればより稼ぐことができるのかといったことを考え続ける向上心がなければ、なかなか給与は上がりません。

転職して一流のタクシー乗務員へ

タクシー乗務員という職種は、年齢や経験が不問であるため、他の職種に比べて転職しやすいです。一方で適性があるほうが稼ぎやすく、一流のタクシー乗務員へとなりやすいことも確かです。

観察力や気配り、自己管理能力の高さなどの適性は、タクシー乗務員に欠かすことはできません。自身の性格を見つめながら、タクシー乗務員の仕事に就いてください。