タクシー乗務員、労働時間や休憩時間はどうなってるの?

タクシー乗務員、労働時間や休憩時間はどうなってるの?休みはあるの?タクシー乗務員の働き方について紹介!

タクシー乗務員は、深夜も常にタクシーを飛ばし街を徘徊しているというイメージがあり、過酷な仕事ではないのか、と思っている方も一部にはいます。タクシー乗務員の労働時間はいったいどのような決まりがあるのでしょうか。今回はタクシードライバーの勤務形態について紹介します。

1日18時間労働?「隔日勤務」って何?

タクシー乗務員は、世間一般で言うサラリーマンのようなオフィスワークとは異なる労働形態です。そのため9時から5時が定時、それ以降は残業というきっちりした拘束時間が決められていません。

タクシー乗務員の勤務形態は、全国にあるタクシー会社によって若干の違いはありますが、大きく分けて2通りあります。その分け方は勤務時間で分けられます。勤務時間は8〜9時間、そして18〜21時間の2種類です。さらに8〜9時間の方は日勤と夜勤の2つに分けられます。日勤・夜勤タイプは労働時間だけ見れば、通常のサラリーマンの1日の拘束時間と変わりはありません。問題はもうひとつの18〜21時間勤務の方です。18時間というとかなりインパクトのある時間ですが、これは通称「隔日勤務(隔勤)」と呼ばれているものです。

隔日勤務は朝の8時ごろにスタートし、夜中の2時ごろ、最長で早朝までタクシーを走らせることになり、また昼の12時からスタートというパターンもあります。

それだけの長時間に渡る労働時間は、相当に過酷なのではというのが一般的な考えですが、その間に休憩も取れ、また隔日勤務を終えた次の日は必ず休みという、労働基準法に基づいた決まりがあります。隔日勤務は、通常の仕事と違い変則的な労働時間なので、隔日勤務を始めたばかりのタクシー乗務員は、身体が慣れずに最初は疲労が生じます。しかし身体が慣れてくると、深夜手当てもついて1カ月でかなりの金額を稼ぐことができるのです。

日勤・夜勤はどういう仕事の流れ?

タクシーのもう一つの勤務形態である日勤・夜勤は、シフト制で行います。

一週間・一日の流れは、一週間は4日ほど仕事でそのあとに休日、一日の始まりは朝から夜まで、あるいは夜から早朝までという流れになり、そのサイクルをシフト制で繰り返します。このように日勤・夜勤の場合は、世間の社会人とほぼ変わらない労働時間であり一週間の送り方になります。隔日勤務に比べて一日の労働時間が短いため、隔日勤務ほどは稼ぐことはできませんが、日勤の場合は、まだ明るい時間にその日の仕事が終了し、身体に負担のかからない規則正しい生活が送れます。また日勤と夜勤は自身でどちらをしたいか選択することも可能です。夜勤はタクシー運賃が「深夜割増」になるので、日勤よりも稼ぐことができます。週末の都心や繁華街を走れば、自分の頑張り次第でかなりの収入が期待できるのが夜勤の特徴です。

そして厚生労働省が「1カ月でこの時間を超えた労働はしてはいけない」という指導をしているため、日勤・夜勤とタクシー乗務員の仕事はほとんど残業はないということになっています。

休みが多く残業がほとんどないのが、タクシー業界なのです。

休みはどうなってるの?

先日した通り、隔日勤務の場合は一日の労働時間が長いため、働いた次の日は休み、日勤・夜勤の場合は4日ほど働いて一日休むというシフト制です。これを1カ月行うと、日勤・夜勤の場合は月の休みが8〜10日ほどで一般的な社会人の週休二日制とほぼ変わらない休みの多さです。

しかし隔日勤務は一日の勤務時間が18〜21時間なので、このペースで働いて次の日は休む、を繰り返すと1カ月の労働日数が10〜12日、休みは20日ほどになり、1カ月の半分以上が休日となるのです。20日の休みがあってなおかつ収入もよくなるという隔日勤務は、稼ぎたい方にはぴったりの勤務形態といえるでしょう。そして夜通しタクシーを飛ばして休みがないのでは、というイメージのあるタクシー乗務員の仕事ですが、実ははこんなにも休みが多い仕事なのです。

またタクシー初心者の方は、いきなり隔日勤務を行うのは身体に負担がかかるので、最初は日勤・夜勤のシフト制から始め、仕事に慣れてきたら隔日勤務に変更というパターンを取る方もいます。
このように仕事の慣れ具合によって、自分に無理をせず働き方を選べるのがタクシー乗務員の特徴です。

休憩はどうやって取るの?

隔日勤務は、18〜21時間もある労働時間を休みなしで行うわけではもちろんありません。
その労働時間の間に3時間ほど休憩時間や仮眠の時間をとる決まりになっています。これも労働基準法で定められた決まりです。

そして日勤・夜勤にもいえることですが、タクシーの稼働中にお客さんが捕まらない場合もあるので、その時も休憩時間をとることができます。基本的に休憩したい時に自由に休めるのがタクシー乗務員の特徴ですが、もちろん休憩ばかりとっていては稼ぎにならないので、しっかりと働いてから休憩をとらなくてはいけません。

このように過酷なイメージが一部で持たれているタクシーの仕事ですが、勤務形態が選べる、休みが多い、休憩もしっかりとれるという自由な仕事です。

仕事の慣れ次第、そして自分の頑張り次第で十分に稼ぐことができて、身体に負担のかからない毎日を送ることが可能なのが、タクシー乗務員という仕事なのです。ただしタクシー会社によっては、勤務形態が選べない、休みがない、ノルマがあるなどといった会社も中には存在します。

事前にしっかりとタクシー会社を調べて選択することが、失敗しない秘訣です。

このページの先頭へ