女性ドライバーの親孝行


結婚を機に上京をした私。
それまでは田舎に住んでいましたが、東京へ住むこととなりました。
そして、それまで見たことがなかった「女性のタクシードライバー」を見かけたのです。
そのかっこいい姿を見て、私もいつか女性ドライバーになりたいと思うようになりました。

家事と育児をする合間に自動車二種免許の勉強をして、それからしばらくして、育児も落ち着き女性ドライバーになることができたのです。
自分の父親が東京に幼馴染がいるというのを聞いたことがあり、もしかしたらその方を乗せるかもしれない。というようなことを思いつつ仕事を始めました。
東京という大都会での仕事はとても楽しく色々な方とも出会えて、道を覚えるなど大変な思いもしましたが、充実した日々を送っていました。
やっぱり都会でこのような仕事をするってすごいことだなぁと思っていました。

そんなある日、乗車いただいたお客様と世間話をしているとなんとなくですが、父親の幼馴染なのではないか。というような人物と出会いました。
地元も同じで、その話などの父親が言っていたこととなんとなく一致しますし・・・と思っていました。
ですが、まさかこんな偶然あるのかと思ったり、お客様のプライベートなところですし言っていいのやらととても迷いました。
しかもこのお客様は、弊社をひいきにしてくださっている、いわゆる常連さんでした。
ですが、やはり少し確信めいたこともありましたし、意を決して伝えてみました。

そうしところ、始めはわかっていないような感じでしたが、「あーー!」と思い出したようで、少し叫んでいました。
「○○さんの娘さんなの?」と興奮されていました。
私も「やっぱりそうだったんですね!」と感激しながら言いました。
お客様は「懐かしい!お父さんはお元気ですか?」ととても感動していました。
そのあとは、二人の昔話に花が咲き、私も父が子供の頃の話を聞けてとても新鮮でした。

帰り際に「まさか地元の幼馴染の娘さんと会えるなんて!お父さんと会いたいな!」とおっしゃっていて、名刺をいただきました。
それを父親に伝えたところ、とてもびっくりしていました。
すごく喜んでいて、私に感謝していました。
そしてこの二人は数年越しに会うことになったのです。

意外なかたちで親孝行することができて、タクシードライバーになったことを感謝しています。
いずれにしても人と人とが結びつくご縁ですからいいものですね。
これからも女性タクシードライバーとしてさまざまな感動をしていきながら、仕事をしていきます!

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