全国各地どこでも見かけるタクシー乗務員は、再就職先や転職先として徐々に人気を高めている業界です。そこで、タクシー乗務員への転職を考えている方は、どのタクシー会社が優良企業で長く働き続けられるのかをチェックしなければなりません。また、転勤なしで働くことを希望している場合、その点も交えながら探す必要があるでしょう。

タクシー乗務員は転勤が少ない

まず前提として、タクシー業界は全体的に転勤の少ない業界です。実際に求人を確認してみると「転勤なし」と表記されている求人は多く、一つのエリアで長く働き続けたい方にはうってつけです。
各地に支店を構える大手タクシー会社でも、事前に転勤のない求人を選べば転勤のリスクを極力下げることができます。大手ではなく小規模なタクシー会社へ就職するのであれば、エリアがさらに限定されるため転勤リスクを一層下げることも可能です。

また、タクシー乗務員はまず担当エリア内の地理を覚えなくてはなりません。必死に覚えてようやく頭の中に地図が出来上がったとして、転勤を言い渡されてまた一から覚え直すのは大変です。その意味でも、最初から転勤なしと表記されている求人を選ぶことは、長くハイパフォーマンスで働くために必要な条件となるのです。
タクシー乗務員は歩合制のため、頭にインプットされた地図があれば給与面も期待できるようになるでしょう。

福利厚生がしっかりしている会社を選ぶ

タクシー乗務員に限った話ではありませんが、転職するなら福利厚生のしっかりしている会社を選んだ方が安心して働けます。
福利厚生は大手ほどしっかりしていることが多く、会社からのサポートを期待するなら大手タクシー会社を中心に探すと良いでしょう。
また、タクシー会社が増えるにつれて、会社ごとに様々な福利厚生が行われています。
特に新入社員に対して積極的に行われているのが、第二種免許取得のサポートです。第二種免許はタクシー乗務員に必要不可欠な資格のため、転職をするなら必ず取得しなければなりません。
多くのタクシー会社は、この第二種免許取得に向けて費用のサポートを行っているのです。

他にも、寮を用意していたり、仮眠室を用意したりするなど働きやすい環境を整えているタクシー会社も珍しくありません。小規模なタクシー会社でも、福利厚生の豊富さでは大手には及ばなくても創意工夫で魅力的な福利厚生を打ち出しているケースも見られます。
長く働き続けるにあたって、充実した会社からのサポートはよくチェックしておきましょう。
また、休暇に関しても同様です。タクシー乗務員の休暇システムは特殊なため、有給と組み合わせることで大型連休を作ることも可能です。有給消化率が高いタクシー会社を選べば、プライベートも充実させられるのです。

事故補償のあるタクシー会社を

タクシー乗務員として長く働くにあたり不安なのは、事故後の対応ではないでしょうか。
タクシー会社の多くはタクシー乗務員に対する事故補償と呼ばれる制度を用意しており、これは事故を起こしたドライバーに対しいくらか負担をカバーしてくれる制度です。何割の負担を補償してくれるかは会社によって異なりますが、当然補償される割合が大きいほど金銭面での事故に対するリスクは低くなります。
一方で、事故補償を用意していないタクシー会社もありますが、一方で給与面を高く見積もっているなどその他の面で優遇している事が多く、一概にどちらが良いとは言えません。
常に安全運転を心がけていれば後者の方がお得ではありますが、どちらが良いのか自分なりに考えて転職すると良いでしょう。

転職がおすすめできない会社の特徴とは

優良企業もあれば、転職をおすすめしないタクシー会社も存在します。初めてタクシー乗務員として転職する場合は、社員教育が整っている会社を選ぶと良いでしょう。
ただ運転するだけでなく、乗客を拾って目的地まで送り届ける、この過程の説明が不十分なままだと思うように活躍できません。
タクシー乗務員は個々の頑張り次第で大きく結果が変わる業界のため、失敗しない会社選びは社員教育が大きく影響しているのです。
また、ノルマを気にされている方は、ノルマなしとしている会社を選ぶと良いでしょう。自分のペースで仕事を進めたいのに、ノルマがあっては気になって仕事に集中できません。

設備面が整っているかどうかも重要です。洗車場などドライバーが働きやすい環境が整っていれば、仕事に対するモチベーションも違います。
歩合率が低い会社も、あまりおすすめできません。同じ人数の乗客を乗せても、歩合制の違いで大きく給与面に差が付く可能性も大いに考えられます。
給与だけが全てではありませんが、せっかく自分次第で給与が大きく変わるのであれば、頑張りが結果に反映されやすい会社を選びましょう。

安心して働けるタクシー会社を

福利厚生や事故補償など、どれだけタクシー乗務員が安心して働けるかどうかが転職先を選ぶ一つの基準となります。歩合制であることから給与面ばかりに目が行きがちですが、長く働くことを考えるなら働きやすい会社を探す方が先決でしょう。
たくさん稼ぎたい方も、マイペースに働きたい方も、一度は各求人を比較することが大切です。