タクシー乗務員に転職したい人の中には、どのように会社を選べばよいかわからない人もいるでしょう。

世間にはさまざまなタクシー会社があります。しかし、安易に転職先を決めてしまい、後悔したという人も少なくありません。

ここでは、本当に良いタクシー会社を見つけるために、重視したいポイントについて説明します。転職を成功させるために、労働条件をチェックしましょう。

おすすめの労働条件1.働き方

タクシー乗務員の働き方は、大きく分けて4種類に分けられます。転職を成功させるには、まずは働き方から選ぶと良いでしょう。いずれの働き方も、労働基準法に従って労働時間と休憩時間の割合や、休みの日などが定められています。

昼日勤

昼日勤の勤務スタイルは、早朝から8時間、休憩時間は１時間というパターンが多いです。サラリーマンと同じような時間帯に働ける昼日勤は、生活リズムを保ちやすい働き方といえるでしょう。子育て中の人など、昼間のみ働きたい人には昼日勤が向いています。

夜日勤

夜日勤は、昼日勤とは反対に、夜間に勤務するスタイルです。勤務時間や休憩時間の長さは昼日勤と変わりませんが、深夜割増や長距離のお客が多いために、稼ぎやすいのが特徴といえるでしょう。なお、夜に働くので人によっては、生活リズムが乱れやすいかもしれません。仮眠などをうまく取り入れ、体調に注意しながら働きましょう。

隔日勤務

タクシー乗務員の働き方で多いのが、隔日勤務です。昼日勤と夜日勤を合わせた状態と考えると、イメージしやすいでしょう。隔日勤務の1回の労働時間は長いので、労働基準法を守るべく、休憩時間は昼日勤・夜日勤よりも多く確保されています。

なお、隔日勤務の特徴として、休日の多さが挙げられるでしょう。勤務翌日の休みと公休を合わせると、月の半分以上が休みになります。平日に休みが取れるので、役所や銀行などの手続きに便利です。加えて、休日に混みがちなテーマパークやショッピングモールなども、平日なら利用しやすいでしょう。

定時制

定時制とは、通常より短い勤務時間の働き方を指します。プライベートと両立しやすいのが、定時制の魅力といえるでしょう。定時制で勤務する人の中には、副業として働く人もいます。

おすすめの労働条件2.待遇

待遇面について、給料体制と研修制度を説明します。

給与体制

給与体制で重視したいのは、歩合給の割合です。歩合給は、頑張った分だけ報酬を得られるというメリットがある一方で、コツを掴むまでが稼ぎにくいという一面もあります。また、ベテランのタクシー乗務員でも、担当エリアが変われば売り上げが落ちる場合もあるでしょう。

特に、未経験からタクシー会社に転職する人は、歩合給の割合が低く固定給や賞与がある会社を選んだ方が、安定した収入を得やすいと考えられます。

研修制度

未経験であれば、研修制度が整っている会社を選びたいところです。まずチェックしたいのは、2種免許取得についてです。タクシー乗務員として働くには、2種免許が欠かせません。免許取得にかかる費用は高額なので、会社に負担してもらえるかも調べましょう。

さらに、目的地や道順の尋ね方、受け答えの態度などのような、マナー研修を取り入れているかも重視すべきです。研修制度が整っていれば、個人の成績ばかりでなく、会社全体の売上も期待できるでしょう。

おすすめの労働条件3.福利厚生

福利厚生が充実している会社を選ぶと、安心して働くことができます。

給与保証

給与保証とは、売上が少なくても一定の収入が保証されるというものです。特に、新人のうちは注目したい制度といえるでしょう。歩合給が多く採用されているタクシー業界では、経験が少ないうちは稼げないことも多いためです。

なお、各会社によって、給与保証を受けられる期間は異なります。あらかじめ確認しておきましょう。

事故に関する保証

運転時間が長いタクシー乗務員。注意していても、事故を起こさないとは言い切れません。事故に関する保証が充実している会社であれば、多額の賠償金や、車の修理費用などを支払ってもらえるので安心です。

なお、全額支払いとは限らないので、支払いを受けられる割合・支払われる条件などについても把握しておきましょう。また、自分がケガをすることもあります。休業期間中の補償制度なども、確認をおすすめします。

各種補助金や割引制度など

一般的な会社と同様に、イベントに合わせて補助金やお祝い金が出るタクシー会社もあります。結婚・出産のお祝い金、退職選別金などが挙げられるでしょう。活用できそうなものをチェックしてみてください。また、社員割引、特別プランが充実している会社もあります。

おすすめの労働条件4.人間関係

タクシー乗務員は、勤務時間の大部分を一人で過ごします。しかし、社内の人間関係が良いに越したことはありません。社内に仲の良い人がいれば、モチベーションの維持に役立ちます。

たとえば、お客を拾えないなどの理由で気持ちが落ちこむケースもあるでしょう。気軽に同僚や先輩と会話できると、気分転換になります。

また、未経験で転職を決めた人は、働き方のコツを掴むまでが難しいかもしれません。そのようなときにも、社内の信頼できる人からアドバイスをもらえると、スムーズに成長できます。

お客を拾いやすいスポット、休憩しやすいスポットなどを教えてもらうことで、働きやすくなるでしょう。人間関係は、求人案内を見るだけでは、わかりにくいかもしれません。

実際に見学したり、業務を体験できたりする会社もあります。転職を検討する会社にそのような制度があれば、試してみるのも良いでしょう。