タクシー乗務員の正社員はどれぐらい稼げる?求人を探すのなら平均年収や労働条件について知っておこう
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タクシー乗務員として正社員で働こうとするならば、年収や勤務体系などの労働条件についてしっかりと確認しておくことが重要です。
しかし、タクシー業界では多くの会社が歩合制を採用しているうえ、会社ごとで勤務体系が違っています。
そこで、この記事ではタクシー乗務員へ転職を考えている人に向けて、タクシー乗務員の平均年収や労働条件について紹介します。
タクシードライバー平均年収は都市部と地方で異なる
結論を言うと、タクシードライバーの平均年収は400万円程度です。ただし、東京のような大都会と地方の田舎では平均給与に差があるので気を付けましょう。
株式会社交通新聞が公表した資料によると、2018年における全国のタクシードライバー(男性)の平均年収はおよそ350万円でした。最も平均年収が高いのは東京で、およそ470万円です。それに対して、青森(およそ230万円)や秋田(およそ210万円)、島根(およそ270万円)など、いわゆる地方都市は平均年収が少ない傾向にあります。
地方都市の平均年収が少ない理由として挙げられるのは、人口の少なさです。タクシーを利用する人が少ないので、必然的にタクシー会社の売上も減ってしまいます。地方都市のタクシー会社もその点は十分理解しており、介護や福祉の分野に積極的に進出しているケースも多いです。
しかし、2018年時点では依然として都市部と地方の平均収入差はそれなりにあります。
転職に何を求めるかは人それぞれですが、年収を求めるのであれば、できるだけ都市部のタクシー会社に応募するのがポイントです。<
タクシードライバーの給与は歩合制の割合が大きい
タクシードライバーの年収を理解するにあたっては、歩合制についても知っておかなければいけません。
タクシードライバーの給与体系は、ほとんどの場合で「基本給+歩合給」です。割合についてはタクシー会社ごとに異なりますが、基本給はわずかで歩合給の占める割合が大きい場合が多いです。
そのため、平均年収に満たないドライバーがいる一方で、平均年収を大きく超える年収を稼いでいる人もいます。タクシードライバーとして働く人のなかには、年収800~1000万円を超えるケースもあるのです。
歩合給で稼ぐためには「効率よく乗客を乗せること」が求められます。そのためには、やはり夜勤を多めにして働くことが重要です。タクシーを利用する人は平日の昼間よりも、夜間にお酒を飲んでから帰るビジネスマンがやはり多いです。賢く稼ぐためには、夜勤を多めに入れられるタクシー会社を選ぶことが必要になるでしょう。
また、タクシー会社の求人を探すときに注意しておきたいポイントが「歩合給の取り分」です。
一般的には売り上げの50%をドライバーがもらえる仕組みになっていますが、タクシー会社によって歩合給の取り分は微妙に異なります。タクシー会社によってはドライバーの取り分が60%を超えるケースもあるのです。歩合給の取り分の違いは毎日積み重ねていくと年収に大きな差が出る可能性は高いので、よく調べておきましょう。
タクシードライバーの勤務日数は意外と少ない!?
タクシードライバーというと、夜勤の印象から「労働条件がきつい」と考えている人もいるでしょう。しかし、実際には勤務体系はしっかりと決まっているタクシー会社が多いので、慣れてしまえばそれほど大変なことはありません。
一般的なタクシードライバーの毎月の平均勤務日数は11~13日だといわれています。激務だと思われがちなタクシードライバーですが、実際には月の半分も出勤していない人が多いのです。
勤務日数が少ない要因は、タクシードライバーの勤務時間の長さが影響しています。タクシードライバーの平均的な勤務時間は、最低3時間の休憩時間を含めて18時間です。
一般的なサラリーマンに比べるとかなり長時間勤務しているわけですが、タクシードライバーという仕事上、常に顧客を乗せて走っているわけではありません。顧客を待っている時間もそれなりに長く、実質的な休憩時間は会社が規定しているよりも多くとれるケースがほとんどです。
また、帰宅した当日と翌日は休みになるので、しっかりと疲れを癒してから再度出勤できます。ただし、タクシー会社によって実質的な労働時間が異なるのも事実です。
一般的には勤務しているタクシードライバーの多い、大手タクシー会社ほど勤務体系はしっかり整っています。勤務体系にこだわる人は、できるだけ大手タクシー会社で求人を探してみるとよいでしょう。
また、帰宅した当日と翌日は休みになるので、しっかりと疲れを癒してから再度出勤できます。ただし、タクシー会社によって実質的な労働時間が異なるのも事実です。
一般的には勤務しているタクシードライバーの多い、大手タクシー会社ほど勤務体系はしっかり整っています。勤務体系にこだわる人は、できるだけ大手タクシー会社で求人を探してみるとよいでしょう。
タクシードライバーの働き方における3つのパターン
タクシードライバーの働き方は主に3つです。
1つ目は「隔日勤務」と呼ばれる勤務体系で、一般的に「朝の8時から深夜2時まで」の18時間勤務します。ただし、この場合は3時間の休憩が義務付けられているので、実際の勤務時間は15時間です。隔日勤務はタクシーを利用する人の多い時間帯を網羅できるので、多くのタクシー会社が導入している働き方です。
一見すると、とてもハードな働き方に見えますが、月の出勤日数は11~13日程度になるので、それほど体調管理が難しいということはありません。タクシードライバーにおける一般的な働き方だといえます。
一方、女性の社会進出や働き方の多様化による勤務体系のニーズの変化に合わせて、徐々に増えてきているのが「昼日勤」や「夜日勤」です。
昼日勤は「朝8時から夕方5時まで」など、一般的なサラリーマンと同じ時間帯に働く勤務体系です。子育て中の親でも働きやすいのが特徴で、実際に多くの女性ドライバーに人気のある勤務体系となっています。
夜日勤は「夕方5時から夜中の2時」が基本の勤務時間です。タクシー利用者の多い時間帯なので顧客を見つけやすいほか、深夜割増料金も期待できるので効率よく稼ぎたい人に向いています。
しかし、注意しなければいけないのは、すべてのタクシー会社が多様な働き方を取り入れているわけではないということです。
タクシー会社のなかには昼日勤を採用していないところもあるので、求人を探すときは「どのような働き方ができるのか」についても注意して選ぶとよいでしょう。
歩合給や働き方は勤務するタクシー会社によって異なる!優先順位を決めておくと選びやすい
タクシー会社によってドライバーの待遇は異なります。求人を探すときは、まず「年収を優先する」または「労働条件を優先する」という具合に優先順位を明確にしておくと選びやすくなるでしょう。
年収を優先する場合は歩合給の高い会社を選び、労働条件を優先するときは多様な働き方を取り入れている会社を選ぶことがポイントです。