交通事故を起こしたときはどうする事故後の対応や損害賠償は?

タクシー乗務員はプロのドライバーですから、運転技術も高いし事故に対する危機意識も高いです。しかし、業務中はほとんど運転時間という職業上、事故に巻き込まれることもありえます。この記事では、タクシー乗務員が事故を起こしたり、巻き込まれたりした場合の対応について説明します。

タクシー乗務員が交通事故を起こす原因と起こしたときの対応

タクシー乗務員は運転のプロですが、相手もあることですから事故をゼロにすることはできません。一般的に交通事故の原因と視野と死角は大きく関係していると言われます。自動車は構造上、死角をなくすことができませんし、人間の視野は全方向を一度に見ることはできません。視野は暗くなると狭くなりますし、加齢からも狭くなります。タクシードライバーは平均年齢が高いので、高齢の人は夕暮れ以降の視野がかなり狭くなると考えられます。そうなると死角を見落とす可能性も高くなります。

できるだけ、死角に注意して、目視を忘れずに運転するべきでしょう。また、一般の車と違って、タクシーはこちらに手を挙げて乗車を希望するお客様を見つけたら、お客様の近くで停車する必要があります。このとき、注意がお客様にのみ向いてしまうと停止時に事故が起きる可能性が高くなります。特に後方の車に停まることを知らせるため、早めにウインカーを出して、ゆっくりとスピードを落とすべきでしょう。側面の人や自転車にも注意しましょう。

次にタクシー乗務員が「交通事故を起こしたときはどうする?」ですが、相手の安否を最優先で確認します。怪我をしているようなら、軽微なものは応急手当をして、重度な場合は救急車を呼びます。こちらの判断だけではなく、必ず救急車を呼ぶことについて相手の意志も確認しましょう。乗車しているお客様がいる場合、お客様の安否も確認します。街中の事故でしたら、通行人など巻き込まれた人がいないか、いたら安否確認を行ないます。

事後現場の安否確認と処置が済んだら、警察に連絡をします。最後に自分の営業所に連絡し、以降は事故対応係の人の指示に従います。ただし、軽微な事故の場合、当事者同士の話し合い(示談)で済む場合もあります。

事故の損害賠償などについて

交通事故には種類があります。人身、対物、自損の3種類です。人身事故は相手に怪我をさせてしまった事故です。「乗務中に交通事故を起こしたらどうなるのか?」ですが、お客様に怪我があればそれも人身事故になります。対物は車同士や民家、ガードレールなどとの物損事故です。自損事故は単独で事故を起こしたものです。駐車するときに壁にぶつけた場合などがあります。この内、人身事故は刑事罰を伴いますので、必ず警察を呼ばなければなりません。対物、自損の場合も基本的には警察を呼ばなければいけませんが、被害が軽微だったり、ぶつけた物が破損してないときは、警察を呼ばずに済ます場合もありえます。

損害賠償については、過失割合から算出されます。過失割合は事故に対する過失がどのくらいあるのかを数字にしたものです。例えば止まっている車にこちらがぶつかった場合は通常100%こちらが悪いと見なされて、過失割合は100%となり、事故の損害は100%賠償しなくてはなりません。過失割合が高いほど賠償額が増えますので、常に交通法規を守った運転を心掛けましょう。交通法規を守っているにも関わらず、事故が起きたとしたら、相手が何らかの法規違反をしている可能性が高いので、こちらの過失割合は低くなります。

事故後はどうなる?

事故後の対応としては、損害賠償や自分が運転していた車の修理、自分が怪我をしていたときの補償などがあり、会社によって対応が異なります。損害賠償を請求されるケースでは、2005年4月にタクシー会社は自賠責だけでなく任意保険に加入することも義務づけられたので、保険を使って会社が賠償してくれますが、被害額に応じて運転手から罰金を取る会社も。また、事故車の修理も修理代が「自腹」になるケースがあります。主に、歩合制で歩合の割合が高い(運転手が仕事に応じて貰える金額が多い)会社は事故が起きたときは対応が厳しく、修理代も「自腹」になることが考えられるでしょう。

自分も怪我をして業務に差し支える場合、休業するわけですが、このとき休業補償をしてくれる会社と、そういう制度がない会社があります。したがって、タクシー会社に就職する際に、事故を起こしたときの保証制度がどうなっているかをきちんと確認しておいた方がよいでしょう。ちなみにフルコミッションといって、タクシー会社に就職するのではなく、個人事業主として完全歩合制の業務委託契約を結ぶ方法もあります。この場合、働いた分だけ一般の歩合制より高く報酬を貰えますが、従業員ではないので、事故時の補償はほとんどしてくれないということになります。

事故に関して保証してくれる会社に勤めよう

上で述べたように、事故の損害賠償、運転していた車の修理、休業している間の補償などは会社によって異なります。自分の努力で事故に会う確率を減らすことはできますが、ゼロにすることはできません。もちろん「自分は運転技術も高いし、注意力もあるから事故は起こさない」という自信があるのなら、フルコミッションの契約をしてがんがん稼いでもよいでしょうが、思わぬ事故というのは常に存在します。そのときに自分で対応できるように備えをするのは大変です。業務で運転する人に対する任意保険の料金はかなり高く設定されますし、車両の修理代も全損事故だと何百万のオーダーになります。休業補償は自分の貯金に頼ることになります。

事故に対して様々な保証をしてくれる会社はその分給料が安くなる可能性がありますが、万が一事故を起こしたときのリスクを考えれば、いくら稼ぎが大きくてもフルコミッションなどの契約は怖くてできないでしょう。交通事故に対する安心は半端なお金では買えません。もしものときに後悔しないように、タクシー乗務員になるのであれば、事故を起こしても会社が保証してくれるところを選びましょう。

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