東京にはたくさんの転職先がありますが、どの職種や業種でも安心して働けるわけではありません。自分や家族の将来を預ける職業は、慎重に選ぶ必要があります。転職後に失敗したと思わないためにも、安心して働ける仕事を選びましょう。

この記事では、タクシー乗務員という働き方について転職先として魅力的かを解説していきます。

東京でタクシー乗務員は転職先としてアリ？

タクシーの仕事は、利用者がいてはじめて成り立つものです。人口が多い都市部ほど昼夜問わず利用者も多くなるため、働くのに理想的なエリアと言えるでしょう。とりわけ、東京は24時間眠らない街にもかかわらず公共交通機関には終電の時間が設定されており、間に合わなかった人は必然的にタクシーなどを利用しなければならなくなります。そのため、昼間だけではなく、夜間割増料金のある夜中や朝方にもしっかりと稼げる可能性が高いです。

また、利用者だけではなく東京はタクシー会社の数が多いのも特徴です。全国ハイヤー・タクシー連合会の統計によると、東京都の法人タクシー事業者数は平成29年3月時点で439であり、全国1位となっています。

北海道全体で333、大阪府が211ということを考えると、東京にはかなりの数の事業者があるとわかります。事業者の数は雇用先を選べる自由さと直結するため、東京はタクシー乗務員として働くのに適したエリアと言えるでしょう。

不安なのはやっぱり収入！東京のタクシー乗務員は稼げる？

タクシー乗務員の勤務体系は、タクシー会社との雇用契約によるものの、主流としては隔日勤務となります。これは、1日働いて次の日は休むというシフトで、1日最大21時間まで拘束でき、そのなかで3時間休みを取るという働き方です。つまり、1日最大で実働が18時間であり、1日に2日分働いて翌日休むというものです。このほかにも公休があるので、ひと月のあいだで半分以上が休みとなります。さらに、働き方としては日勤、夜勤、定時制というシフトもあります。

タクシー乗務員の給料のもらい方として多いのは、タクシー会社に就職して固定給をもらい、それにプラスして歩合給で自分の成果を給料として得られるというものです。タクシー乗務員の平均年収は全国平均だとおよそ348万円ほどですが、東京都の場合はおよそ470万円と、全国平均と比較してかなり高めです。前述した東京という都市の性格が、タクシー乗務員と相性が良いからでしょう。このことからも、東京でのタクシーの仕事は安心できる可能性が高いことが示されています。

タクシー乗務員は正社員雇用が基本で安心感がある

すでに述べた「固定給＋歩合給」の働き方の多くは、正社員としてタクシー会社に就職し、自分が努力したぶんを歩合でもらえることを意味します。つまり、雇用されつつも自分の成果分だけ稼ぎが増える自営業者のような性格も持っており、仕事に対するモチベーションが高まる可能性が高いのです。

雇用されることのメリットは社会保険や福祉などであり、生活に対する安心感を得られる点です。自営業者の場合は保険や年金は自らかけなければならず退職金などもありません。病気やケガをした場合には収入が途絶えるので、生活が安定しないリスクがあります。

一方、いつ休息を取りどこにタクシーを走らせるか自分で考えて行動し成果を得るという点では、自営業者に近い自由度があります。職場は基本的にタクシーのなかなので、会社勤めという感じがしないのも自営業に近いです。タクシー乗務員は雇用者と自営業者の良いところを掛け合わせたような仕事と言えます。安心して働きつつ仕事へのやりがいを得たいのであれば、自然と転職先の候補に上がってくるのではないでしょうか。

東京でタクシー会社選びを失敗しないためにも！知っておきたい雇用先の選び方

東京にはたくさんのタクシー会社があり、どこに就職するのがベストかわからない人もいるでしょう。基本的な選び方としては、歩合給の歩率が良いところや大手タクシー会社系のグループ会社などが挙げられます。歩率が良いと努力の結果が給料として反映されやすくなるので、高収入が期待できます。

ただし、歩率が良い場合は固定給が低い可能性もあるので、兼ね合いをきちんと調べることが大切です。加えて、ノルマがない会社を選ぶことも、働く際の不安を取り去ってくれるでしょう。

大手やそのグループ会社は、知名度が高いことから仕事を受けやすいのがメリットです。また、タクシーチケットが使えたり専用乗り場があったりするので、客を集めやすいのも特徴です。

さらに、タクシー乗務員として働くのに必要な二種免許取得をサポートしてくれたり、研修制度を設けたりしているかも、会社選びのポイントになります。特にはじめてタクシー乗務員として勤務する人にとっては不安を取り除いてくれる要素なので、まだ二種免許を持っていない場合は会社選びで重視すべき項目です。

東京はタクシーの仕事にぴったりなエリア

転職して職場を変えたり、新しい業種に飛び込んだりする際には、不安がついてくるものです。しかし、きちんと情報を集めて正しく知ることで、不安は払拭されていきます。

タクシー乗務員には雇用者と自営業者の2つの側面があり、自分らしく働ける可能性が高い仕事です。東京にはいくつもの勤務先の候補があるので、気になる会社を見つけて門を叩いてみてはいかがでしょうか。