福祉タクシーの特徴と求人・介護タクシーとの違い │年収や働き方
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近年、高齢化社会が加速していることで福祉タクシーの求人や介護タクシー乗務員の求人数が増加しています。また、それらの求人数増加に伴い、関連する輸送サービスの注目度が高まっていることも事実です。
そこで本記事では、福祉タクシー求人と介護タクシー求人の違いや特徴、、年収や働き方について解説します。また、福祉タクシー求人に応募する際に必要となる資格に関しても解説しますので、タクシー業界への転職を検討している方はぜひ参考にしてください。
福祉と介護のタクシー乗務員の違い
まずは、福祉と介護のタクシー乗務員の違いについて、下記3つの観点から解説します。
- タクシー乗務員の資格
- 費用の免除
- 利用目的に関する制限
それぞれ順番にご説明します。
タクシー乗務員の資格
福祉と介護では、タクシー乗務員が保有している資格に違いがあります。福祉業界の場合、業務内容としては輸送のみが中心となるため、運転免許以外の特別な資格の保有は基本的に不要です。
一方の介護業界は、利用者の介助等が必要になるため、介護に関連する資格の保有を求められることがあります。
費用の免除
福祉業界では、基本的に介護保険が適用されることはありません。これに対して介護業界では、介護保険が適用され、利用料金が免除になることがあります。ただし、介護保険を適用してもらうためには複数の条件を満たすことが必要です。介護保険の条件を満たしていない場合、お客様は実費で利用料金を払うことが特徴です。
なお、条件を満たした場合は「介護保険タクシー」と呼ばれます。
利用目的に関する制限
保険を適用し、介護に関連することの一環としてタクシーを利用する場合、用途は下記のようなものに限られます。
- 公的機関の手続き
- 保険が適用される医療機関の受診
- 選挙投票
上記は、介護保険タクシーのみに適用されます。つまり、輸送として扱われる福祉タクシーに関しては適用されないことが違いとして挙げられます。
また、上述した費用の免除や利用目的に関する制限は、基本的に「タクシーを利用するお客様」が知っておくべき違いとなります。しかし、これから介護業界や福祉業界でタクシー乗務員を目指している方も知っておいて損はない知識となるため、それぞれの違いに関して理解を深めておきましょう。
福祉と介護のタクシー乗務員の具体的な業務と利用者の違い
ここまで、福祉と介護のタクシー乗務員の違いについて解説をしてきました。ここからは、具体的な業務と利用者の観点から解説します。
具体的な業務
まず、介護タクシーの具体的な業務は、タクシー乗務員として利用者を乗せて運転することに加えて、介護に関連する業務も含まれます。たとえば、乗降の補助や医療機関での受付のサポートなどが挙げられます。つまり、介護タクシーは運転と介護が一体になったものが業務であると認識しておけば問題ないでしょう。
上記に対して、福祉タクシーの場合は、福祉車両での運転のみが具体的な業務となります。リフトが付いた福祉車両でお客様をサポートすることもありますが、基本的には上述した介助等の業務は発生しません。
利用者
福祉と介護では利用するお客様も異なります。福祉業界の場合は、障がいがある等の理由で、移動や外出をすることが困難であるお客様が利用者です。介護業界の場合は、高齢者等の移動や外出において介助等が必要になるお客様が利用します。
福祉タクシー乗務員の年収
ここまで、福祉業界や介護業界のタクシー乗務員に関する基礎知識を解説してきました。ここでは、福祉業界のタクシー乗務員の年収を解説します。
結論から申し上げると、福祉業界のタクシー乗務員の年収は250万円〜400万円程度です。あくまで勤務地や転職する企業によって異なることが前提ではありますが、上記の年収から大きく乖離することはありません。
これに対して、介護タクシーの乗務員として転職する場合、未経験であれば月給が18万円程度からスタートすることが多いです。つまり、年収に換算すると200万円程度になるため、年収は福祉業界のほうが高くなる傾向にあります。
福祉タクシーの求人に応募する際に必要となる資格
最後に、福祉業界のタクシー乗務員として働き場合、必要となる資格に関してご説明します。介護業界のように介助等の業務は発生しないため、二種免許のみを保有していれば転職は可能です。また、転職後に二種免許の取得をサポートしてくれる企業も多いため、転職前に必ずしも二種免許を保有している必要性はありません。
このあたりに関しては、応募したい企業の資格取得のサポート体制に合わせて、事前に資格を取得するか検討してみると良いでしょう。
まとめ:タクシー業界で働きたい場合は福祉の求人も検討しよう
本記事では、福祉タクシーと介護タクシーの違いや、福祉業界のタクシー乗務員として転職する際に必要となる資格について解説をしてきました。福祉タクシー乗務員の場合、介助等の業務は発生しないため、二種免許のみを保有していれば転職可能です。
まずは、どのような企業に転職をしたいのか条件等を洗い出し、その条件に合った福祉業界のタクシー求人を探すことから始めてみてはいかがでしょうか。