タクシードライバーは、「自分のスタイルで働ける」などのメリットがあります。
ただ、この仕事の場合も、メリットだけでなく一定のデメリットもあります。
入社してから「失敗した」と後悔しないためには、転職するときから対策が必要です。
ここでは、失敗例や入社した後に後悔した事例を元に、タクシードライバーに転職するときの対策を解説します。

タクシードライバーの転職で失敗する原因

タクシードライバーに転職する人に多いのが、それまでとは異なるスタイルで仕事をすることで、ストレスを感じてしまうパターンです。
タクシードライバーには、昼日勤と夜日勤、隔日勤務の3つのスタイルがあります。

昼日勤以外は夕方から翌日にかけて仕事をするため、一般的なオフィスアワーに働くのとは大きくスタイルが変わります。
こういったスタイルにストレスを感じてしまう人は、タクシードライバーに転職したことを後悔してしまうケースがあります。

また、上手に顧客が獲得できないことも、タクシードライバーに多い失敗のパターンです。
タクシー会社では、入社後の数カ月は給与保証を行っていることが多いです。

入社後の研修などが手薄なタクシー会社だと、こういった制度が適用されなくなったときに一気に収入がダウンしてしまうことがあります。
顧客の獲得方法や営業のノウハウなどを研修で教えている会社でないと、最初の数カ月は高収入が得られても、のちに収入が大幅に減ってしまうかもしれません。

知名度が低かったりシェアが少なかったりするタクシー会社は、乗り場を多く確保できないケースがあることから、乗車率が低くなってしまう可能性もなきにしもあらずです。
このようなタクシー会社に転職した人は、「給料が少ない」などの悩みを抱えてしまうリスクがあります。

タクシードライバーは予想外のデメリットにも注意が必要

タクシードライバーに転職した人は、健康に関する問題で後悔をするパターンもあります。
タクシードライバーは、勤務中は常に車のシートに座って過ごすことが多いです。
多く稼ぎたい余り、勤務日数や勤務時間を増やし過ぎているタクシードライバーには、腰痛や肩こりなどを抱えている人もいます。

車の運転が好きでタクシードライバーになった人は、勤務中の体のストレスを実際よりも軽く考えているケースが少なくありません。
腰痛や肩こりなどは、突然症状が現れて仕事に支障をきたすこともあるため注意が必要です。

長い時間車を運転するタクシードライバーは、事故を起こすリスクも想定しておかなければなりません。
事故補償がないタクシー会社のドライバーの場合、事故の際に損害金などを負担しなければならない可能性がでてきます。

福利厚生が貧弱な会社だと、休業補償なども受けられないことがあるため、タクシードライバーになったことを後悔してしまう人もいるようです。

失敗や後悔を避けるための対策1「会社の選び方を工夫する」

失敗や後悔をせずにタクシードライバーに転職するためには、入社するタクシー会社の選び方を工夫するのが1つの対策です。
ドライバーの収入、勤務形態、福利厚生などは、いずれもタクシー会社によって異なります。

顧客が多い大手のタクシー会社や、タクシー評価制度でAランクを獲得しているタクシー会社は、労働環境も比較的よいことが多いです。
こういった会社は、大きなターミナル駅などに専用の乗り場を設けていたり、他社と提携して優先的に配車ができたりすることもあります。
タクシー会社の選び方次第では、より多くの顧客が獲得できる可能性がでてくるわけです。

また、労働環境がよい会社は、ドライバー向けの充実した研修が用意されているケースも少なくありません。
接遇やマナー研修、地理研修などを通じて、顧客満足度の高いタクシードライバーを育成している会社に入社すれば、自分のスキルがアップして売上も順調に伸びていくかもしれません。

いろいろな勤務形態が選べる会社や事故補償がある会社を選ぶことも、失敗や後悔を避ける対策になってきます。
夜日勤から昼日勤に移れたり、勤務日数を自分できめられたりする会社なら、体調を見ながら無理のない働き方ができるでしょう。

事故補償がある会社は、勤務時間が長い隔日勤務でも安心して働けるのがメリットです。

失敗や後悔を避けるための対策2「自分の体力やライフスタイルに合った勤務をする」

タクシードライバーに転職をする際には、自分自身の体力やストレスへの耐性も考えておきたいところです。
タクシードライバーは、働き方次第では、65歳以上の人や子育て中の女性でも働ける仕事です。
自分に合った働き方を選ぶのも、失敗や後悔を避ける対策になるでしょう。

例えば、体力に余り自信がない人は、勤務時間が長い隔日勤務などは避けたほうが無難かもしれません。
昼間に買い物をしたり、趣味に興じてストレスを解消したりしたい人は、夜日勤を選ぶと短時間の勤務でも効率良く稼ぐことができます。

タクシードライバーの仕事でキャリアを磨きたい場合は、ステップアップ研修などがあるタクシー会社を選ぶと、希望する仕事にチャレンジできるようになるかもしれません。
英語や中国語などの語学力、介護の知識などは、専門性の高いタクシードライバーになるために役立ちます。

求人に応募する際には、自分に合った勤務形態が選べるかや、研修制度の内容などをしっかりとチェックしておくと、失敗や後悔が少なくなるでしょう。

会社説明会や体験入社に参加すると会社の詳細がわかる

タクシー会社の詳細を把握することは、失敗、後悔を避ける対策を立てるうえでもまず行っておきたい準備です。
求人の内容からわからないときは、会社説明会や体験入社のサービスを利用してみるのも1つの方法になるでしょう。

疑問点があるときは、事前によく確認しておくことがのちの失敗や後悔を避けるためのコツです。
口コミなども参考にしながら、働きやすい職場を見つけていきましょう。