世界のタクシー
世界のタクシーについて
下記は「タクシーにかかわる規制政策の国際比較」です。
都市名 | タクシー台数規制の有無 |
---|---|
ニューヨーク | 1万2187台に規制 |
ロンドン | 厳しいタクシー運転免許で台数を実質 |
パリ | 1万4900台に規制 |
ローマ | 5000台に規制 |
フランクフルト | 1712台に規制 |
アトランタ | 1968年に規制を撤廃、700台が1500台に激増 1981年から再規制 |
シアトル | 1979年に規制を撤廃、350台が850台に 1986年から再規制 |
ストックホルム | 1990年に規制を撤廃、1300台が5000台に 1995年から運転者規制強化 |
世界のタクシーの規制緩和について、各都市の事例をみてみると、台数規制の緩和をしたところでは、タクシードライバーの質を確保するために、タクシードライバーの資格取得を厳しくするなどしています。
最も徹底した規制緩和のがニュージーランドとスウェーデンです。
参入の規制や運賃認可、タクシードライバーの資格にかかわる規制がほとんど撤廃されました。
ニュージーランド
ニュージーランドは1989年に規制緩和されて、台数の規制が撤廃されました。
規制緩和前には2742台だったタクシーが、2004年には8089台まで増加しました。
スウェーデン
スウェーデンは1990年にタクシー事業を全面的に自由化しました。
その結果、大手タクシー会社が廃業に追い込まれました。
運賃の値上げや犯罪などが増え、外国人が多数被害にあったり、タクシードライバーによる利用客への強盗事件などが発生してしまった。
これらにより、特定の犯罪歴がないこと、地理についての知識などをタクシードライバーの資格要件とする規制が1994年に再導入されました。
ロンドン
ロンドンは法人タクシーはほとんどなく、個人タクシーが主体となっていることが大きな特徴です。
パリ
パリでは1960年後半からタクシードライバー不足になり、タクシードライバーの資格や事業免許の譲渡制度などを緩和させた。
この結果、移民労働者の大量進出を招き、利用者へのサービスの信頼を失う結果となりました。
アメリカ
アメリカはシアトル、アトランタでも自由化により問題が生じて、運賃規制が復活しています。
ワシントンDCの場合はロンドンと同じように台数規制はしていないが、車両の老朽化やタクシードライバーの地理についての知識などのサービスの低下がありました。
行政は2001年に台数規制など再規制を行う方針を打ち出すこととなった。
ニューヨークには「メダリオン」と呼ばれる市中心部で流し営業を行っているタクシーがいます。
1979年にリース車両を許可した以外に規制は緩和されずに、市当局による総合数規制が維持されています。
リース車両を認めたことが、タクシードライバーの質を悪化して問題となり、1990年以降再規制がありました。